2002年 イギリス篇 Cornish smoked haddock, St. Micheal’s Mount, Cornish Cream Tea, Tesco

朝食

5時に不思議と目が覚めます。この頃よりかもめは鳴きだしてる気がします。日本ではみんながお昼ごはんを終えている時間の英国時間7時にやっと起きて。。8時ごろにレストランへ行くと、一番乗りでした。
窓に近い席につくと、程なく隣のテーブルに年配のご婦人が一人でやってきました。
今朝のオーダーは、オレンジジュース、グレープフルーツ半切れ、紅茶。プレートには、トマト、トーストに乗せたスクランブルエッグ、Cornish
smoked Haddock。燻製のタラは塩っ気があって中はふっくらとしてすごく美味しく、白いごはんで食べても絶対に合うと思います。そういえば、ベーコンも白ご飯に合うと思うのです。昨日会話をした女性もやってきて、同じ場所に腰掛けました。
まずは最初にやってきた女性に「ご旅行ですか?」と話しかけるとそうですと答え、さらに「貴女、昨日Tate St. Ivesにいたでしょう?」と聞かれてびっくり。「私が中にいたときに、貴女がちょうど入ってきたのよ」私は全然覚えていなかったのですが、日本人は少なくて目立つのかな?
今朝はどちらかというとあまり会話に入っていけず、というかヒアリングで必死。ミッドイングランド在住の女性は「ナチュラルスピードの会話を聞いて言葉をつかむのもいいレッスンになるわよ、頑張って」と励ましてくれました。ああ、でも博多弁と標準語を使い分けるように、日本語と英語を自然と切り替えられるようになりたい。

St. Micheal’s Mount


郵便局で切手を買い、バスセンターから10時のFalmouth行きに乗ります。今日は往復だけしかバスに乗らない予定なので、Penzance~Marazion間のDay
Return £1.20を購入。走り出したかと思うとバス会社の事務所のような処へ入って行きました。運転手が事務所から出てきた人とひとしきり打ち合わせをした後で運転手が変わり、「あちらのバスに乗り換えてください」とのこと。事情がまるで判らなかったのですが、とりあえず従います。英語の堪能なアジア系の女性がバスを降りる前に何かしら尋ねていました。
さて、乗り換えた後では無事に海岸線をたどりつつマラザイオンに着き、バスを降ります。TIC(ツーリストインフォメーションセンター)を探すのだけど、3回表示の通りに歩いてみても判らなかったので、もういいやと浜を目指しました。潮がまだ満ちていて、船でセントマイケルズマウントへ渡ることに。手前の島の右側に小さく見えるのがその船。世間の人々の列に並んでいると、船頭さんが「One
person!」と叫びました。私の前に並んでる人々はみな複数だったので、「貴女どうぞ」と口々に云われ「有難うございます~」とお礼を云いながら船に乗り込みました。15人弱くらいの小さな船。隣は先ほどの英語の堪能なアジア系女性・・・日本人のような気もするけど、なんだか彼女の堂々とした態度に気後れして、こんな時大体私から臆せず話しかけるんだけどちょっともじもじしてしまっていました。ややあって、先方から日本語で「日本の方ですか?」と。ほっとしました。
最後まで名前は聞かずじまいでしたが、とてもクリアな声と喋り方に、彼女はアナウンサーではないかと勝手にふんでいました。彼女は今回はウィンブルドンの旅で、待ち合わせる友達より少し早めに休みを取り、南西部へ足を伸ばしているのだそう。今日はこの後ランズエンドに行った後、ミナックシアターにもお芝居を観に出掛けるし、明日は9時半のロンドン行きの列車に乗るというし、なんともパワフルなスケジュールです。私ってかなりのんびりしてるかも。
「ナントカ・コーヴもいいって薦められたんだけど」そう云えば彼女はペンザンスのバス停でもジモティなおじいさんと話し込んでいたなあ。「それは、Sennen
Coveのことだと思う。昨日、バスでランズエンドに行ったときに、一個前のバス停で、明るいリゾート地って感じでしたよ」と。やっぱおすすめなんだ。バスがあのわざわざ入り江の停留所へ急な坂道を降りて行ったけど、ランズエンドの厳しい岬の表情に比べたらなんと和やかな印象だったことか。機会があれば私も行きたいなあと思いました。

片道£1の料金で、船は10分くらいで島に着きます。
この地方は風が強い? 強風の中、城への坂道を登っていきます。かなり険しい坂道ですが、セントポール寺院の階段に比べたら楽なものです。
城の入場料£4.60。日本語ガイドはコピー用紙で50P。詳しく解説してあるので買うべきです。


左)島の外に向けた大砲たち。要塞として存在した時代を彷彿とさせます。
右)垣根から身を乗り出して下を見たら、ガーデンが。しかし「英国風庭園」ではなく、何処かしら南国の香り漂う力強い植物たちでした。
このセント・マイケルズ・マウントは、フランスのモン・サン・ミシェルを模して造られたそうですが、いつか御本家にも伺わないとね。
これから見学する、僧院だったり要塞だったり、そして今はセント・オービン一家の居城でもある建物。
実にこの島は一千年もの歴史が刻まれているのです。
中を見学した際のランダムな感想など・・・。柏のテーブルが見事!
地図の間で面白かったのは、Penzanceという地名の表記の仕方が時代と共に変遷していたこと。PensanceだったりPenfanceだったり。青い部屋はとても美しい、落ち着いて過ごせそう。
The
Dairy

八角形の酪農室は、密かに私の一押しの可愛らしい場所。この島では1870年から1909年までジャージー乳牛が飼われていたらしく、美味しいチーズやバターが作られていたのでしょうね。
建物を見学し終えて、彼女と別れます。私はまだこの島でゆっくりするので。ナショナルトラストのお店でポストカードを買ったりしていると、潮が引いていて、本土へ歩いて帰れることになっていました。うん、希望通り。

昼食(Island Cafe)


軽いお昼ごはんを。この後の計画のあるので、「今日のスープとパン」£2.25とそれからポットの紅茶95pを。
幼児連れの家族がとても多くて賑やか。たっぷりのスープで身体を暖め、日記を書いたり葉書を書いたりして過ごしました。


すっかり休まった処で本土へ向かって歩きます。船にも乗ってみたかったし、歩いても行きたかったのでこのタイミングはウレシイです。島には車が結構走っていましたが、このチャンスにどうも行き来をしているようです。潮が引いた後には、ムックの身体のような海草がびっしり生えていました。ともあれ、潮が引いていても満ちていても、この景観には惹かれるものがありました。

13時23分のバスをつかまえて、ペンザンスへ戻りました。その足で、少しマラザイオン方面へ戻り、巨大Tescoへてくてく15分ほど歩きました。バスや列車からそのスーパーマーケットの大きさを眺めるにつけ「此処で行っておこう」と決意。今夜の晩御飯の他に、ベイクドビーンズの缶、会社の派遣の友が夢中なフレッド君の絵の付いた小麦粉2種、ホットチョコレートの元、など、丸ごとこれらが日本にあったらいいのに・・・とその重たさをやや恨みながら買い足りない気持ちでいっぱいでした。一旦ホテルに戻り、荷物を置いて、また外へ出ます。

おやつ(The Victorian Tea Room At Enys Wartha)

Cornish
Cream Tea£3.25
商店街を何度も通るうちに、二つのティールームに絞っていて、最終的に店の前にあるメニューを比較検討。英国では店先にメニューが必ず張り出されているので、心積もりがしやすいのです。他者は、a
cup of teaと合ったので、雰囲気も気に入ったこちらのThe Victorian Tea Roomに決めました。グランドフロアはショップなので、お茶したいというと1st
floorへ案内されました。
運ばれてきたスコンを見てにんまり。握りこぶしほどの、狼が口をむがーっとあけたような正しいスコンです。コーニッシュクリームも苺ジャムも器にテンコ盛りです。早速ジャムやクリームをたっぷりつけて頂きます。胚芽入りでほろっとしていて美味しい。コーニッシュクリームティー、というのは、云わばクロテッドクリームが添えられたスコンとお茶なのですが、このコーンウォール地方のクロテッドクリームのことをコーニッシュクリームというのでこのような呼び名になっているのです。これも此処に小旅行した目的の一つでした。昨日のアイスクリームでも判りましたが、クリームがとてもねちっとしていて濃厚なのです。
ゆったりと過ごせるティールーム。お店の人の制服もかわいい。黒いワンピースに白いフリルのエプロンや帽子。誰にも知った人がいない土地なら、こういう恰好をして働いてみたいなあ。それにしてもお客さんが殆どいない・・英国でもカフェブームだから人々はエスプレッソっぽいカフェに行ってしまうのかなあ? と思っていたら
16時近くに2組のお客さんがどやどやと入ってきました。失礼な話ですが、一人一人が大きいからすごくたくさんの人が来たように思えたのだけど、実際は計4人でした。


1時間ほどゆっくり過ごしていたのですが、このスコン、1個食べたらもう満腹に。勿体ないので持ち帰りたいんですがとかわいい制服の女性に申し出ると「勿論いいですよ。ただ包む物が無いんですけど・・・」「あ、この紙ナプキンで充分」するとにっこり笑って「じゃ、新しいのを持ってきますね!」と元気よく若々しく云い、新しいものを持ってきてくれました。気持ちの良いお茶の時間の締めくくりでした。

ボディショップやお土産やさんでお買い物をし、今まで歩いていなホテルの周りの道を歩いて見ました。
偶然見つけた教会。ジョージ何世かのジュビリー記念で建てられたらしい1800年代の教会。

ホテルに戻ると、昨日の朝以来会っていなかった、バスの時刻を調べてくれたマダムがレセプションにいて、挨拶を交わします。そして昨日のことを話すと「Well
done! ということは貴女は昨日はとても長い長い一日を過ごしたのですね」とにっこり笑いました。

夕食

テスコで買ったコールスローサラダ£1.69。レイヤードって書いてあったからはて?と思って食べていたら納得。セロリやクレソン、レタス、ピーマンの下に、コールスローがあったので。山盛りの野菜をすっかり胃に収め、GALAという種類の林檎13pをデザートに。

TVではウィンブルドンを。ヴィーナス・ウィリアムスの大きなピアスは試合の邪魔にはならないのでしょうか。一方的に彼女の有利な試合かと思ったら、なかなか対戦相手もいいプレイをしており面白い。テニスの試合を見てる人たちはマナーがよく、footballのように暴徒と化さないので安心してみていられます。どちらも英国で生まれたスポーツですが、そこにもやはり階級社会が歴然と見える点でも、英国的だと感じてしまいます。
テスコでお買い物したレシートをしげしげと見ていて驚きました。ベイクドビーンズ、9pなのです! 箱買いして日本に送りたくなってしまいました。

残りの日程をどのように過ごすかを真剣に検討し、またもや日程が足りないのを実感してしまいます。欲張り?