2006年 北海道篇:白い恋人パーク、スープカレー、ロテル・ド・ロテル、カフェ十一月、すみれの味噌ラーメン

朝食「カフェレストランティファニー」(旭川ワシントンホテル内)

朝食はついていなかったので、チェックイン時に「前日のうちだと800円(確か)で朝食券をお買い求め頂けます」との事でそうしました。

バイキング形式での食事は、此処も和食にしておきたい感じのラインナップ。ご飯コーナーでは係りの人がよそってくれてたんですが、私のご飯が明らかに少ない。女性だから食べないだろうと云う経験則からだと思われます。しかしながら全体的に味が濃くてご飯お代わりしようかしら・・・と思いつつも、これから札幌で色々食べることを思うと、彼女の先見の明と受け止め、お代わりせず。
さりげなく塩辛とかもあったりで、海産物の豊富な北海道を感じます。
勿論、牛乳だってあります。まずはきゅーっと飲み干してからね。ちょっと残してコーヒーに入れてコーヒー牛乳でしめます。


私はおおむね晴れ女なのですが、この日は雲行き怪しく、朝ごはん中に小雨が降り出していました。
最初の計画では、途中神居古潭に寄ってから札幌に向かうことになっていましたが、どうも淋しい処のようですし「雨の中行くのってどうなんでしょうね」とフロントで相談してみました。
するとざっくばらんに、しかし少し云い難そうに「私は正直お勧めしませんね・・・あまりいい噂を聞かなくて地元の者は行かないですし。。」
その口ぶりが気になる・・「治安が悪いとか?」「いえ・・・」「あ!心霊スポットだったり?」「ええ・・。」
ガイド的なサイトでは当たり前だけど一切そういうことは書かれてなかったので、地元の意見が聞けたことに感謝。
お天気が良かったら気にしないんだけど、こういう天候ではわざわざ行かなくても良いかなと。
そう、夏の、とうきびを売ってる季節にでもまた行って見ることにしたいと思っています。

隣の提携駐車場に車を出しにいき料金700円を。今日も私の運転でスタートです。
・・・だんだん土砂降りになってきましたよ。どちらにせよ、神居古潭は行かなくて良かったです。
初めての道、高速に乗るまでものすごーく怖かったです。前が見えないくらい。

高速に乗れば快適に走らせることが出来、途中一回サービスエリアで小休止した後は、そのまま札幌へ入っていきました。
その間に低気圧とすれ違ったようで、札幌に入った時にはすっかりいいお天気でご機嫌です。
市内に入る頃から車が急に多くなり、都会だなあーと実感しました。

「石屋製菓 白い恋人パーク」(北海道札幌市西区)

寄り道をしなかったため、思った以上に早く札幌入りすることになり、何処に行こうかと緊急協議した結果、白い恋人で有名な白い恋人パークに行ってみることにして駐車場に入ります。まず目を引くのがこのオブジェ。
ユーモラスなのですが、私、あまりにも精巧にできていて、一瞬何がなんだか把握できませんでした。


入館料600円なんですが、これも後で、レンタカー屋さんから貰ったクーポン冊子に100円割引券が付いていたのを知り、微妙に悔しい。此処までで計400円も得する機会を逸していますよ、私たちったら。
入館すると、白い恋人を一人1枚貰えるのは嬉しい。

そうそう、気温が14,5度、服装的には長袖カットソー1枚に、皮のジャケット一枚、ジーンズと云う格好で、初日からこれまで過ごしていました。多分、私はさほど寒がりではないのでこれで済むのですが、女性はもう一枚間にカーディガンなどを羽織るのではないかとも想像します。
石屋製菓さん(社長さん?)所有の数々の美しいチョコレートカップのアンティークを鑑賞したり、チョコレートの歴史を知ったり、チョコレートの製造の仕方についてミニチュアの中世の雰囲気の工場にホログラフィの姉弟が迷い込んでチョコレートの神様に製法を説明されるという展示やらを見学した後・・・

このリアルの白い恋人の製造過程を見学することができます。
これは右からラングドシャが出てきて、真ん中でホワイトチョコの板がやって来て、しゃきーんとサンドされる工程。
きっちりと作業されるさまに、すっかり見入ってしまいます。
一列に綺麗に整えている処でしたっけ。
ダメな子を選り分けたりもしてたような。

端からみているとひとつくらいパクッと食べたくなるものですが、仕事となるとそういう気持ちにはならないでしょうねえ。
個別包装されたものが、目にも留まらぬ速さで飛び込んできます。
ここでも目視で不良品を排除しているようです。

効率の良い作業工程に、時間が経つのも忘れて実に飽きずに見とれてしまいますよ。
アンティークがみられることと、工場見学ができることで私は白い恋人パークを大変気に入りました。
甘い香りが常に漂ってるのも幸せな気持ちをますます膨らませてくれます。
工場は吹き抜けになっていて、向こうの壁には、同じように見学している体の、時代を感じる絵柄の一家と、カメラに映っているこちら側の私たちが投影されています。
背景は移り変わっていたので訪れた季節の秋に合わせて記念撮影。

工場見学なんて、小学校の社会科見学でライオンのシャンプー&リンス工場に行ったのと、社会人になって勤めた会社のとある工場に研修で見学したのと人生3回目。
「モノ」がどんどん出来上がっていくさまは、ただならぬパワーを感じて面白いです。

2007年8月追記:・・・ううう。今、残念な気持ちで一杯です。

お茶「チョコレートラウンジ」(白い恋人パーク内)

手前が私のローズのケーキ350円。
バラの香りがします。美しいチョコレート細工に食べるのが勿体無い・・・なんて云いつつもありがたく口に運び、パリパリと割れて解けていく感触を楽しみます。
あわせたのは、ホットチョコレートドリンク500円。
コクのある甘さに、旭川から雨風の中、一気に此処まで運転してきた疲れも吹っ飛びます。

彼のケーキはCacao2006で、400円。スポンジ部分のチョコレート風味がほろ苦く絶品です。飲み物はオレンジジュース500円。
丁度時計塔のオルゴールカーニバルの時間になり、シャボン玉があたりを埋め尽くさんばかりに噴射されます。風が強かったため迫力ありました。

中からチョコレートを製作している人形が現れてきます。その後はぬいぐるみとかだったかな。
窓際の席には、景色と照らし合わせて「この山が何々」と云うプレートが付いていて、これからの札幌の予習と云った処でしょうか。

眼下には、ローズガーデンが。後で行かなくちゃ。
白い恋人パークの建物は「チューダーハウス」と云う名の通り、全体的にイギリスがテーマになってる点でも私の心をつかんでおります。
イギリスから実際に資材や家具を持ってきているそうで。

ティーラウンジで休憩した後は、懐かしい昔のおもちゃがてんこ盛りのコレクションを見学。
丁度、「何でも鑑定団」にブリキの立派な軍艦を出品したらしく、当日の夜は、テレビに釘付けでした。大変な高値が付いてました。

ローズガーデンには小さなお家が4,5軒建っており、童心に返って中に潜り込んで記念撮影です。
中には高さ30センチもないかもしれない木のスツールや、それにあったテーブル、2段ベッドがあり、アリスの気分になれます。

昼食「PICANTE」(北海道札幌市北区)

開闢(かいびゃく)高野山黄昏。
辛さは知覚の扉(中辛)で、具はお勧めになっていた精進料理的なもので。
つまり、生麩、湯葉、高野豆腐、えびいも、蓮根、南瓜、人参、インゲン豆、茄子、アボカド、うずらのたまご、おくら、しらがねぎという構成。
サフランライスが添えられてます。

お野菜があからさまにごろごろと入っていて、好みですねえ。私にとってはかなり辛く、汗が出てきました。
癖になります。
彼は大陸Xに、チキンレッグ、それにトッピングはボンバーエッグと云う辛いゆで卵をつけました。
辛さは知覚の扉だったっけ?
半端ではない量の汗をかきつつ、彼も嬉しそうにカレーを平らげています。

スパイスが効いていながら旨みが判る、そんな辛さなんですよね。
どちらも800円くらいだったっけ?
食後に、彼はマンゴーラッシー、私はゆずラッシー。
ゆずはデザート代わりにも。ほろ苦くて酸っぱい後味が、真夏の国から帰ってきた私たちを優しく受け止めてくれますよ。

最初、車が止められるか心配だったのですが、案の定、店の前には3台ほどしか止められず。お店の人に聞いたら、指定の駐車場に止められることを教えてくれたので助かりました。

それとこちらのトイレ、トリップしたような気持ちになります。この色は・・・。

ともあれ、札幌スープカレーは大満足デビューでした。心から温まりました。

ロテル・ド・ロテル(北海道札幌市中央区)

このホテルは札幌でのスタンダードクラス(プラス料金が必要)の選択肢の一つであり、どれになるかは判らないとのことでしたが、私はロテル・ド・ロテルに泊まってみたくて強くお祈りしておりましたらこれになって嬉しい。

ホテルの駐車場を目指して彼に運転して貰ってたのですが、ナビの地図と照らし合わせても、実際の道が大幅に川?の工事中で何処から右折したらいいのかがよく判らず焦りました。ようやく辿りついてほっとすると同時に外からではホテルに見えず、入ってみてその瀟洒な佇まいに、私は静かに狂喜乱舞です。

ぴっと糊の効いたシーツにここまでくるまれた毛布の昔ながらのベッドメイキングはデュベスタイルに慣れてきた目には新鮮に映ります。思わず「お布団は?」って思ったよね。
革張りのソファもすわり心地がよく、白と黒の割合なのか使い方なのか、イギリスとは違うパリの印象を受けます。

小さな四つ角に面して立つホテルで、窓の外は信号のある十字路。

隣が、端が半円になっている部屋で、そっちの部屋に泊まってみたかったような、でも広さ的にはこっちの方がわずかに広いような。隣の芝生は青く見える的な。

白とグレーのタイルの感じも、パリっぽい。(勝手な印象)

アメニティが入ってるのが籠ってのも、嬉しいです。

さて、これから配偶者は商用があるため、とりあえず道すがら狸小路を一緒に出掛けました。

私はその間ティータイムとさせて貰うことにしました。

お茶「古物喫茶 十一月」(北海道札幌市中央区)

古い建物の階段を注意深くあがり、冷やかしお断りの張り紙を横目に、戸を開けると、そこは昭和の懐かしい、ありとあらゆる分野で取り揃えられている雑貨の世界が繰り広げられていました。
生活用品からビーカーまで。

窓際のこれまた懐かしい一人がけのソファに座り、アッサムを頼みました。

アッサムはしっかりと濃く、理想的な一人の時間になりました。
茶漉しもざるのような編まれたもので、使いづらいけど使いたい、そんな品物でした。
売り物ではない棚には、あるラインで妙に納得の品揃えの古本がぎっしりと並べられ、これらを自由に読むことができます。

『東京スーベニイル手帖―ぼくの伯父さんのお買い物散歩ブック』と、『東京喫茶店案内―ぼくの伯父さんのガイドブック』と、それと確か『喫茶遺産』の、どれも沼田元気の東京のそこはかとなく懐かしい昭和の香り漂うエッセンスの詰まった本を読んで、何もかも深呼吸して吸い取ってしまいたい気持ちでいっぱいになりました。

途中、「ついあったかい物飲みたくて、また寄っちゃいました」と常連らしい大学生位かと思われる女子がやってきました。
この左側にあるテーブルに着き、ココアを頼み、一生懸命何やら書き物をし、消しゴムを借りている様子も、このカフェが何か安心感のある場所なのだと云うことを教えてくれるようでした。
私はついあちこちのカフェ巡りをしてばかりで、こんな風にカフェに馴染んではいないなあと己を振り返ってみたり。

配偶者が迎えに来て、藻岩山に行くために一旦ホテルに戻り、一枚カーディガンを着込んでマフラー持って、いざ地下鉄のすすきの駅に行った処、「今日はロープウェイ動いてません」の旨の札が掛かっていました。
引き続き風は強かったので納得しつつ、さて、これからどうする?と緊急協議した結果、彼が次の提案を・・・。

夕食「すみれ」(北海道札幌市豊平区)

すみれの札幌本店に行きました。店内は空いててすぐに座り、すぐに基本のすみれ味噌ラーメン750円を頼み、運ばれてきたのがこちら。

うわー!油の膜だ!これがしっかりスープを保温しているのですね。全然猫舌じゃない私ですら、喉を焼く思いをして慌てて迂闊にスープを飲みましたよ。
濃厚だけど味噌味のため、厭味なく引き付けられる味でした。
私のラーメンのデフォルトは獣臭いとんこつ(決して東京とんこつにあらず)なのですが、次に惹かれるのは味噌なため、大満足です。
天井を覆わんばかりの有名芸能人たちのサインを見上げて、色々見つけるのも面白い。
超有名店故に、世間からすると今更感ありありでしょうが、私はラーメン巡りはしない性質なので、初めて食べたすみれ味噌ラーメンに感動しております。


テレビ塔と時計台。
時計台は、よく日本3大がっかりと失礼ながら云われているのですが、実は何をがっかりするのかがよく判りませんでした。
ウィキペディアによると、「北海道の雄大な自然に囲まれ、草原の只中に建っているというような誤ったイメージを持ち訪れる観光客が多い。」とのことだったので、観光客がただ勘違いしてただけなんですねえ。地図見れば判る筈ですし…。
夜のこのタイミングでしか訪れなかったのですが、ライトアップのさまが綺麗で、観光しに来たなあと実感もひとしおでした。

おやつ「花畑牧場の白いプリン」

一日一白いプリンのために、まず三越をうろうろっとして、今ひとつ決めきれず、ロビンソンの地下に行くと、「三越で買って置けばよかった!」と激しく後悔するも、あちらはもう閉店。

ロビンソンの食料品売り場の、普通に牛乳とか並んでる棚でこの白いプリン315円を発見し、購入しました。

ほっとしてホテルに戻り、一旦部屋に戻り、PCを抱えてラウンジに下りて来ました。
ロテル・ド・ロテルでは、ネットに接続するためにはラウンジで無線LANを使う方法となっているためです。
お水やコーヒーを自由に飲めるので、座り心地の良いソファに少しだけ腰掛け、メールチェックなどをしつつ、プリンを食す…。
これはあまり好みではありませんでした。なんだろう?残念。

その内彼は先に部屋に戻り、いくつかメールを書いた私も30分後くらいに部屋に戻りました・・・が、チャイムを鳴らしても彼は開けてくれない。
きっとまた爆睡なんだろうなあ。
携帯鳴らしてもダメなので、フロントへ行き、事情を話して「部屋に電話を入れて貰えませんか?」とお願いした処、スタッフの方がご丁寧に「鍵を開けましょうか」と部屋まで同行して頂き、開けてくれました。

助かりました。
彼も「わー、寝ちゃってたー!!」と飛び起きました。予想通りの展開。
休暇とは云え、旅行も疲れるだろうから、ゆっくり寝ておくれ~。