2000年 イギリス篇 Kensington Gardens, Foot Scraper, V&A, Blue Bird

朝食

イングリッシュブレックファスト。
ソーセージ、目玉焼き、ベーコン、ベイクドビーンズ、トマト、トースト、グレープフルーツジュース、ポット一杯の紅茶でミルクティ。

考えたらイギリスにきて最終週でようやく英国式朝食を頂くことになるのです。日本人だってそうそうご飯にお味噌汁にお魚に納豆に梅干にお漬物に海苔に・・・なんて旅館のようにずらりと並べて朝ゴハンを食べる人は昔ほどではない筈。

朝食の部屋に入ると、「此処は日本?」と一瞬勘違いしてしまいそうな位、日本人ばかり。カップルが2組。女性3人連れが、私の動きをじっと目で追うのが判る。何だか緊張してしまう・・・。席を取り、紅茶とcooked breakfastを頼み、セルフのテーブルからグレープフルーツジュースを取ってくると、ややあって、彼女達がやっと自分達のお喋りに戻ってくれたのでホッとして。
英国旅行の朝ゴハンのささやかな贅沢は、トーストにバターを塗ってからジャムやマーマレードはたまた蜂蜜をのせて食べること。旅行中はよく歩くしきっとこのカロリーも消費される筈。
日本人がみな去り、私はポットごと紅茶をお代わりして、ゆっくりしていると、今度はひとりの日本人女性がすぐ近くにやって来たので少しお話して情報交換を。彼女は一昨日デンマークからロンドン入りし、Notting Hillに行った処すごい人込みだったとか。

ゲインズボローホテルでは3泊以上すると3日間有効のGo See Cardが貰えるのです。ただこの日は在庫が無くてお向かいのギャラリーホテルのレセプションに貰いに行きました。
全てはこの3日間にこのカードで入れる美術館博物館をどれだけ満足に回れるか、ということに予定を立てる段階で心を砕きました。

Foot Scraper



リンボウ先生のエッセイで知ったフットスクレイパー。玄関先に置いてある、靴の泥落しです。
確かに注目してみると面白く、ゲンジントンガーデンに行く道すがら、人んちだったりオフィスだったりの玄関先のフットスクレイパーを鑑賞していました。この滞在以来つい目にとまるのですが、私が見た範囲の中では左側のH型(と勝手に呼んでいる)が最も多く、右はバリエーションとして。いろんなデザインがあって面白いのです。

Kensington Gardens



今日もまたこの辺りを歩いてから。
この時は鳩がいましたが、昨日は犬が水浴びをしていてとても可愛かった。
The Pondの穏やかな水面の向うの宮殿も初めて渡英してみた時のまま佇んで。
ロンドンの地図をご覧になったことのある方はお判りと思いますが、公園の中にも道が描かれているのです。車が通っていい道や馬も可な処、サイクリングも由とする処様々です。が、こんな人が踏み均した道もあって、それがかなり使い勝手が良いのです。
お天気もよく、緑がまぶしい。

Queens Gateは心なしかエレガント。

リージェンシースタイルのアイロンワークに惹かれます。

Victoria & Albert Museum



この滞在最大の目的がこのV&A!【Go See Card適用】
うっとりと言葉どおりひねもす此処で過ごせるのが嬉しい。テキスタイルとかアイロンワーク、シルバー、タペストリー、楽器、etc・・・。
デザインの面で云うと、この滞在でとてもRegency Styleに惹かれています。Cheltenhamの建築物の特徴としてもこの様式が上げられます。Victorianの華やかな時代の手前で、その予感すら感じさせる雰囲気ももってます。アイロンワークの数々を見て、もし今度家を建てることがあったら、バルコニーはリージェンシースタイルで作りたいと野望を抱いてしまいました。
圧巻なのは、磁器を展示するフロア!
あいにくウェッジウッドのブースを構成中らしく、その辺りの説明のカードなどは不足していましたが、各窯元の素敵な食器が見渡す限り展示されていて天国にいる気持ち。
此処でジャルディネットという種類の焼き物を見つけ、お花を活けるものの一種だと知りました。Cheltenhamで行ったガーデンセンターの名前の由来はこれだったようです。

とにかく広くて、うっかり同じ処に迷い込んだりすることもありました。
明確にどれを見たいかというのが私は絞られていたので、案内図片手にあちこちまっしぐら。それでも1日は足りないくらいの展示物です。みなさんも此処で好きなものを見つけてウットリとしてみては?
あと特別展では、2001年に上野の東京都美術館で催されたアールヌーボー展を一足先に見てきました。
そうそう、トイレは入る処全て違うデザインで、それも一つの楽しみだったりしていました。

昼食(Gramble Room Cafe:V&A)



大好きなモリスルーム奥のカフェでお昼ごはん。
ピクルスサラミレタスのサンドウィッチ£2.95、紅茶£1.10。よく考えたらこの部屋の空気を味わうのが目的なのだから、ランチでなくお茶の時に来れば良かった、そうお茶の時間に行ったThe New Restaurantでは無く。失敗~。

お茶(The New Restaurant:V&A)

チョコレートケーキ£2.50 紅茶£1.10。
かなり立ちっ放しで足も疲れており、日が燦々と差し込むこのレストランもちょっと暑いのだけどあえて熱い紅茶をEnglish Breakfastで。

V&Aの入り口にて。

夕方Chinaの辺りで日本から旅行に来ているN氏とお友達になり、色々と情報交換。
N氏は郊外の老夫婦のお宅で土曜から一週間ホームステイして観光しているとこのこと。ニュージーランドに留学経験があるのだけど、英国は初めてと聞き、此処で会ったからには是非とも英国を好きになって頂きたく。晩ゴハンのためのデリを買いたいという希望の私にコンラン氏のブルーバードを提案してくれ、ここからてくてく一緒に歩いていくことに。

Blue Bird(Kings Road)

コンラン卿プロデュースのレストラン、カフェ、デリ、雑貨、お花の複合ショップです。昔はタイヤ工場だった処を改装して作ったとか。
デリのお買い物はすこぶる楽しく、ただ夕方だったのできっと日中ほどの品揃えが無いのだなというのが残念でした。
今夜の晩ゴハンのほかに、コンランブレックファストも購入。
雑貨のお店も丹念に眺めた後、South Kensingtonの駅でN氏とお別れ。

夕食

Today’s
salad(small) £1.75 French bread40P Fig&Vanilla Yogurt50P

サラダはsmallかlargeのパックに好きなだけ詰められます。私の選択は、mix leafを敷いた上に、beatroot&人参、mix
beans、それから大根のような白いしゃきしゃきした千切り野菜のマヨ和え。ボリュームもあり美味しかった!
フランスパンは40cmはある長いもので、半分だけ食べて繰越。
ヨーグルトがまた美味しい・・・イチジクとバニラのヨーグルトって日本ではまず見かけない取り合わせです。まったりと濃厚なしかし甘すぎないこのヨーグルトはオススメです

ホテルに戻ってまずしたことは、この鮮やかな青いコーンフラワーを活けたこと。一週間滞在するので部屋にお花を飾りたかったのです。
ブルーバードのテーマカラーがこんなきりっとした青、店員さんたちもこの色のシャツを着ていました。それがとても印象的。デリのお買い物の後、外のお花屋さんでパッと目にとまったこの花を買うことにしました。£1.5
ラフィアで何気なくきゅっと縛ったのもお洒落ですね。
満喫、という言葉が実に当てはまる一日でした。