東京:十条「中国家庭料理 楊」


先日、なんやかんやと今期のドラマのことを書いておりましたが、
正直云うと、一番楽しみにしているものを書くのをすっかり忘れていました。
それは、「孤独のグルメ」です。
1回目は残念ながら見逃していたのですが、
2回目からは夫が録画していたのを見て、食べ物に関して主人公にものすごく共感してしまって
それ以来すっかりはまってしまいました。

いわゆる「グルメ」な料理の紹介ではなく、
主人公の中年男性:井之頭五郎の昼食の外食のシーンがクライマックスとなる
あくまで淡々としたドラマなのです。

そのチョイスがまたぐっと来るのです。
庶民的といいましょうか。

喫煙者という設定が個人的には残念ですが、
下戸ゆえに「食事」を中心に考えている処や、
素材や種類がかぶることを嫌う考え方など、「おお!」と共感してしまいます。
かぶるとかもう最悪ですよ、折角なら色々楽しみたいじゃないですか。

もっと知りたくなってWikiを見てみたら、小さな失敗に逐一悩む様にも
またグッと親近感を覚えてしまいました。

もともとSPA!で連載されていたマンガだそうで、
TVドラマはそのお店ではなく、独自に取り上げているそうです。
連載の方のお店を見てみたら、行ったことのあるお店もちらほらあって、
この読者層と私との嗜好とが合ってるのかなと思ったりして。

また、演じる松重豊さんも渋くていいなあ。
ふらふら再びWikiの旅にでていたのだけど、福岡市の出身だったとは。
総合的に親しみを持って観ています。
今期だけで終わらないで欲しいなあ。

そんな訳で、第3回の放送では池袋のお店が紹介されていましたが
ドラマ効果で雨の中でも並んでるという話らしいし、
1号店でもある十条のこちらの方の楊に来てみました。

かなり山椒で辛いと聞いていたので、私はやめておいて、
夫が担々麺のランチを頼みました。
私は小皿に取り分けて味見させてもらいました。

最初一瞬甘く感じるのですが、そこから突き抜けるような山椒の辛さが
じわじわと口の中を攻めてきます。
でもピーナツの香ばしさがたまらなくコクを出して美味しい。
箸が止まらないのも判ります。
よく考えたら、唐辛子の辛さはあまり得意じゃないけど、
山椒の辛さは結構好きだったなと思い出し、次は私もランチで頼もうかな。

ランチだと、小さなサラダ(これも辛いらしい)、スープ、ごはんがついてきます。

辛さに自信がなかったので、私は単品で黒酢香腸炒飯を。

香腸とは中国のサラミだそうで甘味があっておいしいです。
運ばれてきた瞬間、黒酢の香りがぷーんと漂います。

そしてドラマでも五郎が注文していた焼き餃子を。

「一体何個あるのか判らない…」ほどではないですが、
美しい羽をパリパリと崩す快感。
中はジューシーで、私はだらしなくこぼしてしまいました。
2個目からは気をつけましたけど。
中国の黒酢と自家製ラー油をつけて食べると、ニンニクの利いたあんが引き立ちます。

すっかり温まってお店を後にしました。
このお店はお散歩がてら前を通ることもしばしばあったのですが
相当辛いという評判が前々から耳に入っていて、勇気が出なかったお店。
今回はとてもいい機会だったなあ。

去年の震災で料理人たちが中国へ帰国してしまったらしく、
十条のお店はモンゴル出身の方が切り盛りしているとか。
それでモンゴルメニューもちらほらと増えているそうです。
「モンゴルヨーグルト自制」とあったのが気になっているのですが
自家製ヨーグルトってことなのかな。
そしてモンゴル風のヨーグルトってのもポイント。

五郎よりはちょくちょく行けるかと思います。

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